MethodExtra#001

シーバスの生態

シーバスとは寿司ネタ等でおなじみのスズキのことで
釣り業界では海に生息しているがブラックバスと同じようにルアーで狙えるから
海のバスということで”シーバス”と呼びます。

わが国の沿岸生態系の食物連鎖の頂点に位置する最強・重要な魚
日本にはマルスズキヒラスズキタイリクスズキ(中国からの外来種)
の三種類がいます。(有明海のシーバスは遺伝学的にマルとタイリクの交雑種らしい。)

東京湾で活動するシーポリ船橋署ではこの内のマルスズキを主なターゲットとし、
年に数回だけ南房総まで遠征しヒラスズキを狙らっています。

また出世魚で成長に伴って呼び名が変わり関東の釣り人の間では
セイゴ(40cm未満)→フッコ(40〜59cm以下)→スズキ(60cm以上)
と三種類に分けられて呼ばれています。

産卵は晩秋から冬(12〜2月)の三ヶ月間に沖合域で行われ
東京湾だと外海に近い観音崎沖付近で行われてるといいます。
この為、12〜2月の間は陸からはでかい魚を捕ることはなかなかできません。

産卵後、卵はしばらく低層から中層を漂い、
孵化してから約30日ほどで沖合域から水深5〜20mの河口沖砂底域に移動します。
そこに約一ヶ月ほど滞在した後、
河口などの汽水域と、干潟汀線域に移動し
そこを主な成育場として利用しています。

成長スピードは
一年目約20〜25cm

三年目約40〜45cm

五年目約60cm
となり
60cm以上になると成長率は著しく低下し
80cm以上(ランカーという)になるには10年以上掛かるといわれています。

その生息域は広範囲に及び、
淡水適応能力が非常に高く汽水域だけでなく純淡水域でもその姿は確認でき、
河口からマルスズキで150km
タイリクスズキで300〜400kmも上流で捕獲されたこともあるといいます。
またタイリクスズキは台湾では純淡水で養殖され
淡水で繁殖も可能なほど低塩分耐性能が高く、
さらに魚食性と成長スピードが国内の二種よりも早い為、
自然界に逃げられたら従来の日本種を駆逐してしまうのではないかと
国内での養殖には懸念がもたれています。
事実、愛媛県の宇和島の来村川の河口でのルアー捜査では
数年前までは普通にマルスズキが検挙されていましたが
現在では100%タイリクスズキしか検挙されなくなってしまったらしいです。

またスズキは現在においても生物学的基礎知見が低く
生態が良く把握できていない種であり、
その帰属(目科属とか)すらも定かではない謎の多い魚でもあります。


ちなみに参考文献は色々あるのですが生態学ではこれがオススメ。
「スズキと生物多様性-水産資源生物学の新展開/田中 克・木下 泉 編 」
専門用語ばかりで素人には分かりにくいですが
薄いので一日で読めます。
分からない用語があったら辞書には載っていないので
グーグルなどで検索しましょう。