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#001.パカクラフトについて


皆さん、はじめまして。
パカクラフト代表のShinjiです。
このコラムではパカクラフトの事、ルアーの物理、
ハンドメイドルアー&ロッドの作り方などを書いていこうと思っています。
第一回目は「パカクラフトの生い立ち」をお話したいと思います。

ABOUTでも書いたようにパカクラフトは1999年、私がまだ大学生の頃に
「世界一釣れるルアーを作りたい」
という純粋な想いのみで立ち上げたハンドメイドフィッシングタックルブランド(おおげさ)です。
ちなみにパカクラフトという変な名前の由来ですが
ジャズ研時代、ポップスでもロックでもブルースでも
私がアドリブを取るとチャーリー・パーカーばりのビバップフレーズを連発するので、
”チャーリー・パカ”と呼ばれていたところから
パカクラフトと名付けました。

このブランドを立ち上げたきっかけとしては
「ハンドメイドで釣れれば嬉しいから」とか
「自分で作れば安くすむ」とか
「もしかしたらビジネスになるかも」とか
そんな稚拙な動機ではなく
ただただ純粋に知的好奇心から
「誰が使っても釣れまくる完璧なルアー」
というものをこの手で創り出したかったのです。

最初に取り掛かったのは自分の頭の中にある
理想のルアーのアクションを具現化するために必要な物理的知識の吸収。

いったいルアーとはどういう仕組みで動くのか?

アイの位置は?
ウェイトの位置は?
重心の位置は?
比重は?
フォルムは?
リップ形状は?
姿勢は?
抵抗は?
モーメントは?
ローリング軸とウォブリング軸の関連性は?
レイノルストローベルヌー・・・

このような疑問に答えてくれる人も書物もなかったので
物理を一から勉強し直し、思い当たる要素を含んだルアーを実際に形にして実験しました。
頭で考えられることを実際にモノにして実験すると予想通りのものができたり、そうでなかったり。
そうでなかった場合は何がどのように作用してそういう結果になったのか。

このような実験を繰り返し大学の四年という歳月があっという間に過ぎました。
製作したルアーの設計図は240ページに渡るファイルケースが満タンになるほどの歳月でした。
作り出したルアーもダンボール一杯では収まりきらないでしょう。

こうして得た物理的知識によって
今では自分が頭の中で思い描いた動きは、ほぼ正確に再現することができるようになりました。


この物理の実験と平行して生態学も学びました。
どんなに理想的な動きのルアーを作ってもそれが実際魚に利かないと意味がない。

魚はどうしてルアーを食うのか?

アクション?
カラー?
ボリューム?
シルエット?
音?
匂い?
後方水流?

この疑問に対する答えを探るため魚類の書物を読み生態を学び、
実際に釣りに出かけてどのような動きが魚に利くのか試しました。
この時の実験から魚に利く”釣れる要素”というものをいつくも発見しました。


このような途方もない労力をかけて作り出した、
物理学と生態学と汗と涙の結晶が”パカクラフトルアー”です。
普通なら採算が合わないのでこんな面倒なことをしてまでルアー作りに取り組む人は稀でしょう。
しかし、私の場合ビジネスではなく
あくまで趣味です。
時間や費用は関係ありません。

飛ぶ、泳ぐ、などの基本的性能はルアーとして持っていて当たり前。
パカルアーはその先にあるものを見据え作っています。
使ってもらえればきっと私がルアーに込めた想いや確かな技術を感じてもらえるでしょう。